2007年3月30日–31日
関わりを解剖する二つの作品 振付 手塚夏子
プライベト トレース
出演・手塚夏子 音楽・スズキクリ
サンプル
出演・山縣太一 音楽・スズキクリ
場所 門仲天井ホール
料金 前売り2500円 当日2800円
〈チラシの言葉〉
ある時、自分の体を観察することからすべてをやり直そうと
それまで見つけられなかった小さな発見を繰り返した
長い間、自問自答のような実験をした
私の知らない私の反応の多くは、珍しいなぞの動きで、私をたいそう驚かせた
体は「自分のもの」と思ってタカをくくっていたのかもしれない
それが思いこみに過ぎないと知るとき
目に見える物事への判断はみるみる裏返る
すべての出発から、今まで生きてきて関わった物事が、体に様々な反応を起こす
その集積が体なのだと感じる。そしてそこに層ができる
層の深い部分はほとんど謎であり、また神聖な領域なのかもしれない
だから、すべての体はその人自身も知らない多くの泉水を隠している
それはもしかしたら、地下の水脈で繋がっているのかもしれない
そして、お互いの反応は素早く連鎖し続け
今日も地球の裏側へと波立っているだろう
〈当日パンフの言葉〉
人は体の中に壁をつくる。体の外にも様々な壁をつくる。
人それぞれに壁の作り方は違って、その違いがきっとその人らしさなのだ。
人それぞれの壁のありようが、とても切実な叫びと軋みを生み出して魅力的なので、観察することはとても素敵だ。
でも時には大切な声が届かない。
そんなとき、ひとりでどこかに遠ざけられているように孤独だ。
時には様々な壁が押し合いへし合い、押しつぶされそうだ。
強力な壁がドミノ倒しのように次々と小さな壁を押しつぶすこともある。
日々繰り返される関わりの連鎖。それが世界をつくっている。
押しつぶされ、遠くに追いやられても、壁に触れ、壁の向こうにあるものの気配に耳をすますなら、世界にはまだ可能性がある。
それを信じたいので、お互いに遠ざけ、遠ざけられた者どうし、
共感への果てしない旅をしてみたい。